あおり運転回避のため犯人を轢いて無罪でも無職にクレカ停止が待っている
車を運転中のトラブル(主にあおり運転や進路妨害)で正当防衛のため犯人を車で轢いた事件で、東京地裁立川支部で行われた裁判員参加の裁判で無罪判決が出ました。実質、正当防衛が認められた形です。
最近も宮崎容疑者と交際相手の女性が悪質なあおり運転で逮捕されたばかりでTwitterでも早速話題になっていますが、鵜呑みにしたら大変危険です。
あおり運転回避で正当防衛は認められるのか?
あくまで今回の東京地裁立川支部の判断では、轢いた相手が亡くなった状況でも被害者の正当防衛が認められた形になりました。
しかし東京地検としてはまだ100%結果を認めた様子はなく「判決内容を精査し、適切に対応したい」というスタンスを取っています。
正直な所、正当防衛は認められるべき状況ですし、認められないとしたら今後もあおり運転や進路妨害による被害者が増えるばかりとなってしまいます。
東名高速でのあおり運転では被害者が亡くなってますので、犯人と被害者、どちらの命がより価値があるか?で考えれば明らかに被害者の安全が保障されるべき。
今回は地裁の判決結果なので最高裁で覆ってしまう可能性も残っています。
あおり運転、命を大切にすると社会的制裁を受ける
今回無罪判決が言い渡された被害者は判決が出るまでの2年~3年の間職を失い無職状態だったと関係者がツイートしていました。
また被害者で危険から回避しただけなのに、クレジットカードまでも無罪判決出るまで停止されてしまうという相変わらず被害者に優しくない日本。
この事案担当しましたが、無罪判決が出るまで被告は2~3年無職状態に陥ってました。
— 鑑定人イシバシ (@FAL_Ishibashi) August 18, 2019
仕事は辞めざるを得ないし、裁判にだってお金が掛かる。
クレカだって被告人で無罪が出るまでの間は止められちゃう。
なるべく轢かない方がイイですよ。 マジで・・・
被害者としては生きるため、生き残るために当たり前の行動をしても裁判で無罪判決が明らかになるまで社会からは犯罪者として扱われてしまう現実がここにあります。
また東名高速での事件についてもこうツイートされています。
石橋和保の場合、轢きさえすれば恐らくあのご夫婦は助かったでしょう。
— 鑑定人イシバシ (@FAL_Ishibashi) August 18, 2019
しかし、その間の生活は地獄ですよ。
つまり、轢くも地獄・轢かぬも地獄です。
被害者のご夫婦は犯人を轢いて高速道路上から回避できていれば助かった。しかしその後は犯人扱いされて職も失い、カードも停止の生活。(東京地裁立川支部の事例から)
裁判で無罪判決が出るまでは犯人扱いされる人生が待っている。
どっちに転んでも不幸な人生が待っている、そのままで良いのでしょうか?
車を購入する人が少なくなっているとは前々から言われてますが、あおり運転被害にあっても運良く相手に危害を与えず逃げるか、自分が殴られるか、はたまた大事な車を犯人に壊されるか。
これしか選択肢がないのは困りますね。